本記事は【第5回目減損会計】の記事です!!
【目次】
0.本記事の目的と説明
【本記事の目的】
「圧倒的勉強量」が必要な公認会計士受験生向けに
勉強と勉強のあいだの「スキマ時間で復習できる」ことを目的にした記事です!
【説明】
・A子さん:会計士受験生
・ゆぶろ:公認会計士
【本記事の対象者】
・減損会計について一度でも学んだことがある方
・公認会計士試験受験生
1.減損の基本原則
減損とは=資産の収益性の低下により、投資額の回収が見込めなくなった状態
固定資産に対して、必ず何かしらの収益性をみこんで投資をしているところ
その投資額自体の回収が見込めなくなった時点で、帳簿価額も減額しようね!
という趣旨!
よって
・減損会計の対象=固定資産
・減額範囲=①正味売却価額、or、②使用価値のいずれか高い方
ただし、以下は対象から除外!
(理由=他の基準で規定されているから!)
・金融資産
・ソフトウェア(市場販売目的)
・前払年金費用
2.減損の認識
結論:3ステップ
①減損の兆候
②減損を認識するかの判定
③減損の測定
以下、説明~
①減損の兆候
→問題文で与えられるので無視でOK!
一応説明すると「減損が生じている可能性があるよね、という事象」
例:その資産から生じる営業活動によるキャッシュフローが継続してマイナスとなっている状態(orなりそうな見込み)
②減損を認識するかの判定
割引前将来キャッシュフロー<帳簿価額
これだけ!
ただし、ここの「根拠(理由)」は理論の典型論点!大丈夫ですか?なぜ割引前を使う?
不安だったらテキストへGO!!
③減損の測定
正味売却価額、or、使用価値
いずれか高い方まで減額する!
・正味売却価額=時価-処分費用額
・使用価値=将来キャッシュフローの現在価値(※使用後の処分価値含む)
3.減損会計における注意点!!
「使用価値」について
あくまで将来キャッシュフローは「見積もり」なので、
「将来キャッシュフローの実際値が、見積もり値から乖離してしまうリスク」
が発生すると予測される!
このリスクは、「使用価値の現在価値」を算定する必ず考慮(反映)させる!
反映させる方法としては、2つ
①将来キャッシュフローの見積もりに反映
②割引率に反映
注意点!
あくまで「使用価値」算定の場合のみ!
割引前将来キャッシュフローの算定では、このリスクの考慮は不要!!
4.共用資産
共用資産=例えば「工場全体にかかる土地」のように複数の資産グループに寄与するもの!
ただし、のれんは除く!
共用資産に係る資産は、2つの処理方法がある
①原則法=まず(いつも通り)各資産ごとに判定→次に共用資産を含むより大きな単位!
②例外法=共用資産の簿価を、各資産に配分したうえで認識の判定!
5.のれん
のれん=簿価を各資産グループに分割する!
分割のする際の「基準」=合理的な基準であり、通常は「時価」
ゆるぶろ:「注意!あくまで、簿価を用いる点は注意!!「時価」はのれんを各資産(事業部)に分割する際の基準なだけ!!」
共用資産と2つの処理方法がある点で同様!
6. 共用資産とのれんの違い
以下の2点!
①<原則法>
より大きな単位で認識した場合の「減損の増加額」は、、、
・共用資産=「正味売却価額」まで配分する
・のれん=「簿価」まで配分する
②<例外法>
・共用資産=測定された減損額は、共用資産と各資産とで、帳簿価額等の合理的な基準に基づき配分する
・のれん=測定された減損額は、のれんに優先して配分する
7.その他
将来キャッシュフローの見積もりは
・間接的に生じる支出=含める
・現時点で計画されていない設備の増強費用や事業再編費用=含めない
お疲れ様でした!!
以上